地域医療支援病院
地域医療支援病院とは
医療は地域で完結させる「地域完結型医療」という国の医療政策に基づき、当院では積極的に医療連携に取り組んでいます。
「地域完結型医療」は、地域全体で医療の質の向上と効率化を図り医療資源の有効活用を最大の目的とし、この地域医療の中心的役割を担う病院が『地域医療支援病院』です。
身近な地域で医療が完結できるようにするためには、診療所や病院などの医療機関が相互に協力しそれぞれの役割を果たすことが必要です。
一次医療を担う「かかりつけ医」を支援し、専門外来や入院、救急医療など地域医療の中核を担う体制を備えた病院が「地域医療支援病院」として各都道府県知事から承認を受けています。
当院は平成22年2月23日に長崎県知事より「地域医療支援病院」の名称承認を受け、地方独立行政法人移行後も平成28年4月1日付で承認を受けております。
今後も引き続き地域の皆さまにより安心・安全な医療を提供できるよう努めていきたいと考えております。
地域完結型医療によって改善されること
今までは、大きな病院に行けばほとんどの診療科が揃っていて、そこで全ての病気やケガの治療ができる、いわゆる「病院完結型医療」でした。
しかし「病院完結型」の弊害として、待ち時間や医療費などの問題がありました。そこで国は、病院と診療所が役割を分担し、地域の医療機関全体で一つの病院のような機能を持っていく体制を推進しています。
地域医療支援病院としての要件と当院の役割
1.地域の医療機関(かかりつけ医)との診療連携
当院では医療機能分担の観点から、紹介外来制を原則として、かかりつけ医からの紹介状を持参された紹介患者さんを積極的に受け入れ、診療を行っています。紹介状がなく初診での受診をされた患者さんには、緊急性や症状を伺い受診の可否を判断させていただき、受診となる場合は初診に係る選定療養費の負担をしていただきます。なお、軽症の場合は地域の医療機関をご案内しておりますのでご了承ください。
また、当院での治療が一段落し状態が安定されている患者さんには、かかりつけ医を当院より紹介させていただいていますのでご理解・ご協力をお願いします。
詳しくはこちらをご覧ください。
・“紹介状”がないと診てもらえないのですか?
・時間外に救急受診される場合に発生する料金について(時間外選定療養費)
2.他の医療機関との医療機器や入院設備などの共同利用
当院では他の医療機関からの依頼を受け、MRIやCTなどの医療機器を用いた検査を実施しております。また、かかりつけ医からの紹介で入院された患者さんを適宜かかりつけ医が訪問して診察し、病院主治医と共に治療方針などを検討して、共同で検査や処置を実施する開放型病床を有しております。普段から診察してもらっているかかりつけの先生と当院の主治医が一緒になり、患者さんに安心してより質の高い医療を提供することができます。
3.救急医療の提供
佐世保・県北地区における地域完結型の救急医療を実施するため、当院は平成24年4月に「救命救急センター」の指定を受けました。救命救急センターは、脳卒中、心筋梗塞、頭部損傷など重症の救急患者や入院を必要とする患者さんを24時間体制で受け入れる救急医療を実施しています。
4.地域の医療従事者に対する研修会の実施
近隣地域の保険医療及び福祉機関の医療従事者を対象に、勉強会や症例検討会などを定期的に開催しております。