【シリーズ:病院長の植物園(第4回)】梅
2022.01.26
平安時代に桜がその地位を奪うまで、日本で「花」といえば「梅」のことでした。
梅の特徴は、何といっても馥郁たる香りです。
その点で「桜」とは明らかに区別されますし、梅が桜に勝る点でもあります。
華やかさでは負けながら、香りで勝っているとも言えるでしょう。
江戸時代は梅を「むめ」とよびました。
梅と桜は季節感も違います。
桜といえば入学式ですし、梅は正月明けからちらほら咲き始めます。
「梅一輪一輪ほどの暖かさ」という句がまさに梅の季節を表現しています。
品種ごとに花の色や姿が違っており、楚々とした梅、華麗な梅、絢爛な梅。
化粧顔から素肌まで、梅には様々な顔があるように思えます。
さて、職員のみなさま。
オミクロンが世間を騒がせています。
私たちは先頭で対応を迫られます。
そのことに誇りを感じつつ、十二分な防御を行って、感染者の医療・介護に関わることが求められます。
本当にご苦労様です。長いトンネルの先に希望を求めて、皆で進みましょう。
本年が、みなさんにとって最良の年であることを祈念します。