地域医療支援病院
地域医療支援病院とは
地域の医療機関「かかりつけ医」を支援し、専門的な治療や検査、入院、手術、救急医療など地域の中核を担う体制を備え、各都道府県知事から承認を受けた病院です。
当院は、平成22年2月23日に承認を受けました。
当院は、地域医療支援病院として、地域の皆さんにより安心・安全な医療を提供できるよう努めています。
地域医療支援病院の要件
地域医療支援病院は医療法によって以下の要件を求められています。
・原則として病床数が200床以上であること。
・紹介患者を中心とした医療の提供を行っていること。
・地域の医療機関に対し医療機器や病床を提供し、共同利用していること。
・地域の医療従事者を対象とした教育・研修の機会を提供していること。
・救急医療を提供する能力を備えていること。
地域医療支援病院としての役割
地域の医療機関から紹介された患者さんに対し、専門的治療、検査、入院、手術などの医療提供、医療機器の共同利用、救急医療の提供、研修機会の提供等を通じてかかりつけ医の支援を行っています。
◆地域の医療機関(かかりつけ医)との診療連携
当院では医療機能分担の観点から、紹介外来制を原則として、かかりつけ医からの紹介状を持参された紹介患者さんを積極的に受け入れ、診療を行っています。紹介状がなく初診での受診をされた患者さんには、緊急性や症状を伺い受診の可否を判断させていただき、受診となる場合は初診に係る選定療養費の負担をしていただきます。なお、軽症の場合は地域の医療機関をご案内しておりますのでご了承ください。
詳しくはこちらをご覧ください。
・選定療養費について
※当院での診療が一段落し、症状が安定した患者さんにつきましては、原則として地域の先生方にご紹介させていただいています。疾患や病態によっては地域の先生方と当院が協力して、定期的に連携をとりながら患者さんの状態を長期にわたって見守ってゆく場合もあります。
医療の連携は、当院を含めた地域の医療機関がより質の高い医療を地域の皆様に提供できるようにするためのしくみでもあります。ぜひ、皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。
◆他の医療機関との医療機器や入院設備などの共同利用
当院では他の医療機関からの依頼を受け、MRIやCTなどの医療機器を用いた検査を実施しております。また、かかりつけ医からの紹介で入院された患者さんを適宜かかりつけ医(当院の登録医として登録された医師)が訪問して診察し、病院主治医と共に治療方針などを検討する開放型病床を有しております。普段から診察してもらっているかかりつけの先生と当院の主治医が一緒になり、患者さんに安心してより質の高い医療を提供しています。
◆救急医療の提供
佐世保・県北地区における地域完結型の救急医療を実施するため、当院は平成24年4月に「救命救急センター」の指定を受けました。救命救急センターは、脳卒中、心筋梗塞、頭部損傷など重症の救急患者や入院を必要とする患者さんを24時間体制で受け入れる救急医療を実施しています。
◆地域の医療従事者・住民に対する研修会の実施
近隣地域の保険医療及び福祉機関の医療従事者や住民を対象に、勉強会や症例検討会などを定期的に開催しております。
医療連携がなぜ必要なの?
軽症の患者さんから救急車やヘリコプターで運ぶような重症の患者さんなど、さまざまな患者さんが当院へ来られます。中には、重症の患者さんであるにもかかわらず、受入が困難な場合もあります。
この地域で当院が担うべき役割を充分に果たしていくためには、地域の医療機関と連携することで外来の患者さんをなるべく少なくして入院や手術などの治療に専念できるようにすること、今すぐ治療が必要な重症の患者さんに速やかな対応ができるよう、空きベッドを確保しておく必要があります。
医療の進歩とともに診断や治療法は専門化、高度化が進み、すべてのことをひとつの施設で完結させることは難しくなってきており、連携による医療機能の分担は非常に重要となっています。つまりそれぞれの医療機関が互いに協力、役割を分担し、自分の強みを最大限に生かすことで、地域全体の医療の効率性と質の向上につながります。
そのため当院では、開業医、他の急性期病院、回復期病院、療養型病院、介護施設など、機能の異なる多くの医療機関や施設との連携を図ることを重視しています。地域の医療機関の支援を行うでだけではなく、当院も支援を受けながら連携をすすめています。
かかりつけ医を持ちましょう
かかりつけ医をもつメリットとは?
・家族ぐるみの健康管理・普段の状態を知っているので安心
・ひとりの医師と長く付き合うことで、病歴や家族歴などの情報が蓄積され、いざというとき適切ですばやい対応ができます。
・検査や投薬の重複がなくなるため医療費の無駄を省くことができ、重複によるリスクも回避することができます。
・医療が高度化、専門化がすすみ、どこに受診したらよいのかわからないこともありますが、そんな時、症状や状態に応じて効率的に医療機関を紹介してもらえます。
・病気の治療だけではなく、生活習慣などについても気軽に相談でき、身近なところで皆さんの健康を支えます。
かかりつけ医をもちましょう
国は医療連携を推進するため、診療所を医療の第一線の医療機関と位置づけるとともに、診療所と病院の機能を分担する政策をすすめています。地域の皆様には効率的で継続性のある医療をうけていただくために、かかりつけ医をもっていただくことをお奨めしています。
当院では地域の医療機関と円滑な連携を図るために約300の地域の医療機関と医療連携を行っています。
検索はこちらから → 連携医療機関システム
かかりつけ医をお持ちでない患者さんを対象に、ご希望をお伺いしながらかかりつけ医を探すお手伝いを総合相談窓口でしています。専門の相談員による、患者さんの目線で丁寧にご説明するように心がけております。ご希望の際には遠慮なく総合相談窓口にお尋ねください。