呼吸器外科
■特徴・方針等
佐世保市総合医療センター呼吸器外科では、肺癌を中心として、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸など様々な呼吸器疾患に対する外科治療を3名のスタッフ医師で行っています。県北地区における唯一の呼吸器外科専門医制度基幹施設であり、呼吸器外科手術に対する安全性、手術手技の確立、若手医師の教育を日々行っています。手術数は2023年度の手術総数が165件でそのうち原発性肺癌が95件となっています。手術を受けた患者さんが、術後速やかに自宅での日常生活や職場復帰することを目指し、日々努力しています。
■診療について
呼吸器外科で行われる手術術式の半数以上を占める肺葉切除は、肋骨や筋肉を切らずに行う胸腔鏡手術で行っています。この術式は安全性、根治性、痛みの少なさを兼ね備えた術式で、全国の呼吸器外科認定施設で行われる術式の大半を占める手術術式です。術後の在院期間も少なくて済み、一般的に手術してから4~7日で退院することが可能となっています。更なる低侵襲手術を目指して2022年6月からはロボット支援下肺切除を開始しました。手術手技や術中の操作については、2008年から2022年の15年間で術後30日の死亡症例はありません。手術後の傷の痛みは多少ありますが、退院後には、また日常生活を健康的に過ごしていくことや、就業されているかたは職場への復帰が可能と考えています。局所進行肺癌にたいしても、呼吸器内科、放射線科とともにカンファランスを行い連携していくことで、集学的治療(外科的治療に薬物療法や放射線治療を組み合わせた治療)を行い長期生存できる症例が確実に増えてきています。
■取り扱う主な疾患
・肺癌 ・転移性肺腫瘍 ・縦隔腫瘍 |
・気胸 ・気胸 ・胸部外傷 など |
■主な診断・治療法
・肺癌に対する胸腔鏡補助下の肺切除術
・気胸に対する胸腔鏡下手術
・胸壁・肺尖部浸潤肺癌などの拡大手術
■実績
<診療実績(手術件数等)>(単位:件)
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | ||
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原発性肺癌 | 99 | 111 | 95 | |
転移性肺腫瘍 | 18 | 17 | 19 | |
縦隔腫瘍 | 3 | 5 | 7 | |
気胸・気腫性肺嚢胞 | 16 | 24 | 17 | |
手術総数 | 153 | 192 | 165 |