〒857-8511 長崎県佐世保市平瀬町9-3
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減量・代謝改善手術

日本では、肥満に起因・関連する健康障害を有するか、そうした健康障害が予測される内臓脂肪が過剰に蓄積した場合で、減量治療を必要とする状態を「高度肥満症」と定義しています。肥満は疾患ではありませんが、「肥満症」は疾患であり、医学的に治療が必要となります。

世界では年間80万件以上の肥満外科手術(減量・代謝改善手術)が行われており、減量のみならず肥満に対する健康障害への改善が報告されています。日本では、2014年に腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が保険診療として認められ、2021年には、全国で69施設、約890例が施行されています。腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は、胃をスリーブ状(袖状)に細くすることで、経口摂取量を下げ、肥満症の改善を目指します。

 ◇当院における高度肥満症の治療に関する取り組み
2021年4月  「減量・代謝改善チーム」の立ち上げ
※消化器外科 糖尿病・内分泌内科 消化器内科(肝臓内科) 栄養管理室 緩和ケア精神科 看護部 薬剤部 リハビリテーション室 地域連携センターを中心としたチーム
2021年7月 「減量・代謝改善」専門外来を開設
2022年3月 「減量・代謝改善手術」開始

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術とは

腹腔鏡下で胃をバナナ1本分くらいの大きさに切除し、食事の量を制限する手術です。

保険診療による手術適応の条件

① BMI35以上(BMI計算式:体重() ÷ { 身長(m)×身長(m) })
② 糖尿病、高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群のいずれかを合併している
③ 6か月以上の内科的治療によっても十分な効果が得られない
①~③の全ての条件を満たす患者さんが適応となります。

手術の効果は?

手術までの流れ

まずは、かかりつけ医にご相談ください。

 

減量・代謝改善チーム

当院では、外科医・内科医・精神科医・管理栄養士・看護師など多職種で構成した減量・代謝改善チームで手術適応の検討・術前減量・術後フォローなどを行い、患者さんをサポートしています。

「患者さん自身もチームの一員」です。

外科治療は、高度肥満症の改善に有効な治療の選択肢の一つですが、手術すれば簡単に痩せられるというものではなく、大切なことは、患者さんが自身のライフスタイルを変えるための努力を続けることだと考えています。手術後の栄養管理や運動、精神面でのケアは手術と同じくらい重要です。長期的な障害の可能性も含めて、外科治療を行うことで、心身の健康が改善され、患者さんとご家族がよりよい人生を歩める可能性と判断できる場合に、手術を検討すべきと考えています。
減量・代謝改善チームは外科手術のみをお勧めするわけではありません。ひとりひとりが自分にあった減量法を見つけられるように指導、サポートしていきます。内科的治療がうまくいかない場合は、手術も選択肢の一つです。ひとりで減量や手術を乗り越えていくのは大変です。我々のチームがサポートすることで、スムーズな減量および代謝疾患の改善とその先にある「患者さんの夢」を応援できればと思います。

 

Q&A

1.BMIとは何ですか?標準体重とは何ですか?
2.高度肥満症とはどんな状態ですか?なぜ減量が必要なのですか?
3.肥満が原因となる病気にはどんなものがありますか?
4.高度肥満症に対する外科治療の保険適応は何ですか?
5.どんな手術を行うのですか?
6.手術でどのくらい体重が減りますか?
7.糖尿病や高血圧などの内科疾患も改善するのですか?
8.外来から手術までの流れは?
9.減量・代謝改善チームとは?
10. リバウンドしないのですか?
11. 費用はどれくらいかかりますか?
12.減量・代謝改善手術のメリット

 

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